別にスタイルを決めているわけじゃないけど、今回は小見出しとかつけずに、淡々と感想を書くことにしたよ。
それはご自由にすればいいことですから。
うん。で、『海街diary』が最終巻ってことで、どこかの広告かなんかで知って。
鎌倉が舞台の物語ですね。古都の静謐…こんな字はブログでなければ書けませんけど…それと海の開放感と外向性の対比がね…私も何を言ってるんでしょう。
まぁ、舞台の特性からするとね、そーゆーズルさはあるわけ。物語が似合う舞台設定なんだな。
で、そこで描かれる人生模様つーか、それぞれの成長譚…。んー、もっとうまく言いたいけど。
3姉妹の生活に母違いの末の妹が加わるところから物語は始まりました。
古い暮らしが集まる鎌倉に、日本の習慣では“家を出ていく”はずの姉妹が4人で暮らすところから始まる、ってことが物語性の骨になってたんだろうな。
それぞれ成長し、巣立っていく…けれど戻ってくるよ。戻れる場所はあるよ。そういう話ですね。
それが鎌倉という街にしっかり根付いていて、周囲の人ともつながりを持ちながら…それは“絆”みたいな共生感…強制感?を持っているものではなくて、お互いがお互いを気遣いながらも立ち入りすぎず…みたいな。
地に足が付いてるんですよね。
土地の所有というのは人間生活にあまりよくない考え方だと基本的に思ってるけど、こういう部分はね。
風が吹いているんですよね。
風が、吹いているんだよ。練馬では吹かない風が。
なんかね、田舎のお寺とか行くと、亡くなった人の写真がたくさん飾られたりするじゃないですか。考えてみると、その写真やら肖像やらの人も人生があって、それぞれの体験があって、鬼籍に行かれたんだなー。そか、そういうこと想像しなきゃいけないんじゃないか、って思いました。人生は愛おしい。
涙が出そうになるね。
こういう作品が読める日本はほんとすごいと思います。芥川賞とか直木賞とかと同じくらいに褒めないといけないと思いませんか?
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